2008年08月19日

長期的なビジョンを期待したい編

最近日本の会社とベトナムの会社との間に入って仕事をする時に考えることがある。


会社や個人にもよるがどうもベトナム人又はベトナムの会社の考え方は即物的と言うか直ぐに目先の利益だけを考えて大局的なまたは長期的なビジョンで仕事を考察する意識が少ないのではなかと思う。


直ぐに商談が決まるならば社長に話をするので
OKだが打診または相談だけでは話を繋げられないと言ったケースがままある。

具体的な話はブログで書くことは憚るがビジネスのやり方がまだ日本とは大いに違うと思わざる得ない。


まぁ、そう言う日本のビジネスのやり方が世界一般的なやり方とは思わないが

もう少し会社全体の利益を大局的に考えたらどうかと思うことがしばしばである。

いつあなたが死ぬかも知れないので今直ぐの取引ならば歓迎するが先のことなど分からないので出直して来てくださいと言っているようである。


ビジネスをする上で一番大切なことはお互いの信頼関係であることは世界共通であります。

その信頼関係を構築する方法論が日本とベトナムでは違うのでしょうね。


小さなことを長い間積み重ねて行く過程においてお互いの信頼関係も築かれて行くのだと思うのだがベトナムは急ぎ過ぎる気がする。


まぁ、日本のように何十年何百年と続く企業はない。

せいぜい長くても20年以内だろう。


商いは飽きないといった考え方をベトナム人が理解するにはまだまだ時間がかかるでしょうね。


小さな個人商店で店に入ってあれこれ品定めをして商品を触っていると嫌な顔をされることは経験上良くある。
買うのか買わないのかという決断をしないまま長時間そういう動作をやっていると仕舞には怒る店主も時にはいる。


金額の多寡に関係なくあれこれ吟味して客が購入するのは当たり前のことである。
またこの会社は取引をするに相応しいかそうでないかの判断をしないまま契約を締結する経営者はいない。
こんな当たり前のことが通用しないケースがままあるとこれでも日本人の端くれである秀さんとしては納得出来ないのでありやす。


逆に、上に取り次ぐ際に自分があたかも取引を決めたように上司にアピールする必要があるのかも知れないが簡単な事柄なのに何故にこんなに手間や時間がかかるのか分からないケースもある。
しびれを切らして他の人を介してトップに直接話を通すとすんなり進むことがあった。


ベトナムでは日本以上に個人の権限志向というか縄張り意識といったものが大きいような気がする。

情報をなるべく自分のところで握って上にも下にも情報を共通化しない風潮がある。

ベトナムのトップが部下の行動をどこまで把握しているのか疑問に思う時もある。

要は個人プレイが多い国である。


小さな商店レベルであればそれも良いだろうがある程度の規模の会社でもそのような事が多いベトナムの組織。

戦闘レベルでは力を発揮するかも知れないが戦略が必要な総力戦では良い結果が残せるとは思えない。

規模が大きくなればなるほど組織的な力を必要とされる。


そんな組織を維持していくには個を捨て大局的見地に立ってものを考えなくてはいけないのであるが今のベトナムでは難しいのかも知れない。


結局、個人的な付き合いやコネを利用する方が早いと思ってしまう。

組織力で大きな目標を達成して会社全体が良い社風醸し出すといったことは今のベトナムを見ていると悲しいかなまだまだ先の課題ではないだろうか・・。


本日は愚痴のような内容になってしまいましたね。
ベトナムで仕事をやっているとストレスが溜ることもあります。
時には愚痴も吐きたくなる秀さんでありやす。
お許し下さいませ。


 
posted by 秀さん at 01:44| ハノイ | Comment(5) | TrackBack(0) | ベトナム人の性格編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは!
お元気でいますか。
こんなにベトナムのことがよく分かることにびっくりです。私も母国から離れて始めて自分の国をよく見えるようになりました。秀さんもそうかもしれませんね?

Posted by ヴァン at 2008年08月19日 06:34
秀さん こんばんは〜   いつも精力的ですごいですね^^   わたしは過去の苦しみを忘れ去ることができなくて、秀さんみたいなポジティブな気持ちに 最近 特に なれなくなってきました。 以前は リンカーンみたいな不屈の精神で さんざん動き回っていたのに。。。  それはそうと。。べっとなぁ〜むの民の考え方は わたしもびっくりしました。 植民地の民の精神構造を引きずっているんやわ・・きっと。      成田に帰り着いた時は ほっとしたもん。 ふだん あれだけ日本人の堕落ぶりを批判していたのに、なぜかきっちりしているように感じたもの。 町並みも やっぱり日本は清潔ですわ。  ・・・でも、そちらの国で頑張ったら ほんまに成功できるんやろか〜?そこの処が、一番の問題どす。 折れて曲がるくらいに、ぼろ儲けできるんなら 這ってでもホーチミンへ移住いたします。 今からでは もう遅いと、ある人から言われて 中止、断念した ひまじんどす。
Posted by ひまじん at 2008年08月19日 09:54
こんにちは
いつも、ベトナムの詳しい様子をお聞かせいただきありがとうございます。
日本はお盆が過ぎようやく暑さが峠を越しました。
日本の景気も下り坂です。特に新興の不動産関係の企業が金融収縮で苦戦しています。
ベトナムの株式は久しぶりに元気になっているようですが、近代的な会社としての成長うまくいくと良いのですが・・・・

Posted by まつ at 2008年08月19日 10:26
私も商品を見ていて嫌な顔をされたことがあります。その後値段を聞いて、買わないということを伝えると、怒られましたね。一緒に行ったベトナム人からも「値段を聞いたら買わないと失礼ですよ」といわれました。日本とベトナムの商習慣の違いは確かにあります。
Posted by ベトナム大好き at 2008年08月19日 11:53
ヴァンさん おかげさまで元気しておりますよ。しかしヴァンさんに日本語は本当にすごいですね。私も何人もの日本語を話すベトナム人とお会いしましたがここまですらすらと文章を書ける人は珍しいですよ。
きっと日本語に英語、多分中国語も堪能なのではないでしょうか?素晴らしい頭脳をお持ちと尊敬しております。小生もベトナム語少し頑張って勉強しますね。

ひまじんさん どうもです
折れて曲がるくらいにぼろ儲け・・・そんな夢みたいなことはどの国へ行ってもないですわ。小生も日々額に冷や汗をかきながらしこしこ頑張っておりますぞぃ。
今のベトナムはお金があれば更に大きく儲けることが出来る競技場があるのは間違いないですが小生はその入場券をもまだ手にしていません。でも夢は持ち続けております。
男はロマンであります。

まつさん どうもです
ベトナムの企業は同じ上場会社でもその格差は大きいですね。IPOの意味すら理解していない会社経営者もいますね。
しかし確実に欧米並みの経営手法を取り入れて伸びる会社も増えてくると思います。
経営分析だけで理解出来るほどベトナムは一筋縄ではいかないようです。でもそこが面白いところだと言う人もいます。
小生は自分の五感だけが頼りですわ。


ベトナム大好きさん 
やはりベトナムに住むと同じような経験をしますね。まぁ、長い目で見てあげましょう。
我々は居候のようなものですので・・・。





Posted by 秀 at 2008年08月20日 00:03
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