まぁ、秀さんのような貧乏人にはどっちに転ぼうが差ほど影響はありませんな。一体世界経済と言うかリーマンショック以降どこの国の金融機関も不良債権処理に大変な状況の中、中国やロシア、インドと言ったBRICs諸国はそれなりの経済成長をしております。
規模は小さいながらベトナムもそれなりに頑張っているようです。国際経済は国の覇権を巡っての争いだと言い換えることが出来るかも知れません。
そんな中、田中宇氏が面白い持論を展開している記事を読みましたのでいつものように無断転載します。混沌とする世界経済覇権の変遷についての独自の持論ですが納得できる部分も大いにありますのでご参考になればと思い下記に転載いたします。
転載開始・・・・・・・・・・・・・・・・・
この記事は「危うくなる米国債」の続きです。(田中宇プラス)
前回の記事の末尾に「金融財政を使った覇権をめぐる世界規模の戦い(暗闘)が激化し、金融世界大戦と呼ぶべき状況になりつつある」と書いた。
この「金融世界大戦」は私の造語だが、比喩的に発したのではない。
第一次世界大戦や第二次世界大戦と同じ構図を持った戦いが、軍事ではなく金融という道具立てを使って、今まさに展開しているという意味である。
1980年代以来、米英の覇権が「金融覇権体制」とも呼ぶべき新事態に転換した結果、世界覇権をめぐる「世界大戦」も、軍事分野を主軸とする戦いから、金融分野を主軸とする戦いへと、すでに転換したと私は分析している。
イラクやアフガニスタンでは軍事の動きも続いているが、これはむしろ軍産複合体を黙らせておくためとか、米英覇権を軍事面で自滅させるための、脇役的な存在になっている。
今後起きるかもしれないイランと米イスラエルの戦争も、米英覇権を自滅させる意味を持つ。
「戦争」は本質的に、覇権をめぐる争いだ(領土紛争の多くも、旧宗主国を含む関係国の過去の覇権的行為の遺物である)。
覇権とは、他国に対する影響力のことだ。
昔は、覇権拡大といえば他国の領土を物理的に占領支配することだったが、産業革命と国民革命(フランス革命)の後「国家主権の侵害は国際的に許されない」とする国際的な取り決めが欧州から世界に広がり、他国を戦争で破ってもその国土を併合することは国際的に許されず、代わりに傀儡政権を置くやり方が主流になった。
この転換は、人々が人権に目覚めたから起きたというのが教科書的な説明だが、実際には、産業革命によって覇権(英米)内部で資本家が強くなったために起きた。
覇権国が世界を支配する植民地体制ではなく、国民のやる気(付加価値)を引き出せる国民国家が世界的に並立する方が経済成長が大きくなるので、二度の大戦を契機に、植民地支配は禁止され、覇権国である米英は世界を隠然と支配するやり方に切り替えた。
世界がこの体制にあった時代が、近現代(モダン)である。
米英の覇権が「金融覇権」に転換したのは、1971年のニクソンショック(金ドル交換停止)以来の、米国を自滅させて覇権の多極化を図る隠れ多極主義者と、米英覇権を温存しようとする英米中心主義者との、覇権システムのあり方をめぐる暗闘の結果として起きている。
(以前から書いてきたが、二度の世界大戦を誘発したのも、多極主義者と英米中心主義者との暗闘である) 金ドル交換停止を挙行したニクソン政権は、交換停止によってドルを基軸通貨の座から落とし、米英の衰退と日独や中ソの相対的な台頭を招くことで、覇権体制の多極化をねらったのだろう。
だが、米英中心主義者の方が賢かった。日独に覇権希求の意志が薄い(そもそも、去勢国家である戦後の日独を煽れば覇権を再び希求すると思った多極主義者は甘かった)と見るや、日独にドルを支えさせるG7の構図を新設し、ドルの下落を防いだ(G7設立は85年だが、秘密裏の為替協調介入はニクソンショック直後に始まった)。
さらには、ドルが金との交換性を失ったことを逆手に取って、ドルを無限に増刷できる体制を作った。
その結果、80年代のレーガン政権の隠れ多極主義者がひどい財政赤字増とドル増刷をやっても、ドルは崩壊しなかった。
▼金融兵器は軍事兵器をしのぐ破壊
力 レーガン政権が米国を自滅させ損ねた後の85年、米英は金融自由化を打ち出した。
これは、無限に増刷できるドルの新機能を、先進国の他の国々の国債や、米大手企業の社債など、米英が「優良」とみなす証券類に拡大することで、無限に近い富の拡大機能を創設し、この富の力で米英覇権を維持する戦略だった。
これによって米英は金融覇権に転換した。米英は、債券格付け機関の権威を上昇させ、ドルを頂点とする格付けの序列を作り、英米中心主義にそぐう債券の格付けを高くした。
(日本は、米国の覇権に楯突きませんという対米従属の誓いの意味で、90年代のバブル崩壊時に失策を繰り返し、国債格付けを意図的に低くし続けた) 米英が金融覇権体制に転換したのは、米経済が成長期をすぎて成熟し、赤字体質になったことも関係した。
米英は、自国の赤字拡大の受け皿として国際金融市場を拡大し、世界の黒字諸国の政府や人々に米英の債券や株式を買わせる体制を作った。
この動きが90年代の金融グローバリゼーションである。
世界中の人々は、ドルを頂点とする格付けの秩序を「巨大なねずみ講」と気づかずに信用し、米国の債券は低リスクとみなされ、低利回りなのによく売れた。債券が売れている限り、米英金融覇権は安泰だった。
「王様は裸だ」的に誰かが叫んでも、英米中心主義の機関であるマスコミの国際ネットワークは無視し、叫んだ者が間抜け扱いされ、静かに制裁された。
米英は「投機筋」の機能も活用した。
高度成長が終わる先進国と対照的に、中国や東南アジア、インドなどの新興市場諸国は80年代以降に高度成長に入ったが、新興諸国の台頭が経済から政治に拡大すると、米英の覇権を崩しかねない。
そのため米英は、ケイマンやバハマ、バーミューダといった米国沖の大西洋の英国領諸島などに、国家の規制を全く受けずに金融取引できる租税回避地を英国主導で作った。
そして、そこを拠点とする巨額資金(投機筋)が一見無秩序に、実際には英米に誘導されつつ、英米が標的とした国の為替や金融の市場を、巨額流入でバブル化させた後に、先物取引と巨額流出によって暴落させて破壊する「金融兵器」とも呼ぶべき機能を作った。
90年代以降、金融兵器は軍事兵器をしのぐ破壊力を持つようになった。
金融兵器は、誰が発動しているのか見えず、攻撃された方も国権に対する破壊(つまり戦争)と気づきにくい。
発動する側にとっては、戦争犯罪に問われる心配がなく、自国民に知らせず発動でき、少人数で遂行できるので、軍事戦争より好都合だ。 東南アジアからロシアへと広がった97−98年のアジア通貨危機や、最近のギリシャ国債危機は、金融兵器が発動された疑いが濃い。
ギリシャ国債危機は、ゴールドマンサックスやJPモルガンが「主犯」だと指摘されている。
▼諜報戦としての投機筋
戦争は一般に、武力の発動開始(開戦)以前の作戦(諜報戦)が、開戦後の作戦よりもずっと大事である。
「孫子」も、戦争の要諦は諜報だと言っている。諜報機関の任務の中心は、昔は敵の軍事力や動員力の調査だったが、米英覇権が金融化し、金融兵器が開発されてからは、どうやって金融取引で敵国を倒すかが、諜報戦略の中心となった。
投機筋としての仕事や、他の投機筋や一般投資家を操ることが、諜報機関の主要任務となった。
今の諜報要員の主流は、ラングレー(CIA本部)やペンタゴンではなく、ウォール街やシティ(ロンドン)に勤務している。
以前から書いているように、米英覇権の内部は、英米中心主義と多極主義の暗闘の構図になっている。
だから、金融兵器の発動も、アジアやロシアに対する英米中心主義の強化策としてだけでなく、多極主義の方向性の攻撃も発生している。
92年のポンド危機での英国に対する投機筋の攻撃や、07年のサブプライム危機以来の米金融界内部の共食い的なデリバティブ取引の続発などが、それにあたる。
金融自由化(債券化)と市場の国際化(金融グローバリゼーション)、金融兵器(投機筋)の出現によって、世界は90年代に米英金融覇権の時代に入った。
これはまさに「ポストモダン」(近現代後)の時代の到来だった。
覇権が金融化した結果、それ以前の覇権構造の中核にあった冷戦体制は不要となった。
米国の隠れ多極主義者は、60年代のケネディ時代から冷戦終結を画策していたが、英米中心主義者たちは80年代後半、冷戦終結を了承し、89年に冷戦が終結した。
その時にはすでに、米英覇権は金融化が確定し、冷戦は英米中心主義にとっても不要になっていた。
暗闘は、またもや英米中心主義の勝利になった。
その後、90年代のクリントン政権下で、米英は金融覇権体制を謳歌したが、同政権の末期から911にかけて、隠れ多極主義者が軍産複合体やイスラエルと結託した「テロ戦争」の、軍事分野への巻き返しの構図が始まった。
同時期に、投機筋によるアジア通貨危機で金融グローバリゼーションが破壊され、その後はサブプライム住宅ローンなどジャンク債やデリバティブの発行が急増し、米国の金融バブルが急拡大した。
これは「グリーンスパンの罪」と呼ばれている。
高リスクのはずのジャンク債が、実質よりも低リスクに格付けされて大売れし、いずれ債務不履行が続発して格付けシステムそのものが崩壊するというバブルの仕掛けが用意されていった。
本来、敵国に向けて行われるべきバブル拡大作戦が、米国自身に向けてセットされた。
このバブルは07年夏に破裂し始め、民間金融界の不良債権は米連銀の買い取りを経て、米政府系金融機関ファニーメイなど米政府の債権となりつつある。
米国はすべての不良債権を背負い、金融財政的に自滅の道をたどっている。
米国債が崩壊するなら、米国と同じ金融システムを採っている英国債も前後して崩壊するだろう。
▼米英崩壊が先か、
EUと中国が危機になるか 今年初めからのギリシャ国債危機は、こうした隠れ多極主義的な自滅策に対抗するための、英米中心主義からの(最期の?)反撃である。
ユーロ圏が無傷なまま、米英の金融財政が破綻すると、EUは米英の傘下から抜け出て単独の地域覇権勢力として台頭する。
それを防ぐために、ユーロ圏内で財政体質が弱いギリシャを皮切りに国債危機を拡大させてユーロを潰し、EUが多極型世界を推進できないようにするのが英米中心主義の戦略だろう。
ギリシャ国債危機は、金融世界大戦の戦場の一つである。(第一次大戦はバルカンから始まったが、今回もバルカンからだ) もう一カ所、金融大戦の戦場になるかもしれないのは中国だ。EUと中国の両方を潰せば、多極型世界は形成されず、米英が財政破綻しても代わりの世界体制が浮上しないので、多極化ではなく混乱の「無極化」となる。
しばらくの混乱の間に、英国主導で何らかの国際的な新しい仕掛けが作られれば、米英覇権は延命しうる。
先日、中国の次期主席と目される習近平副主席が、モスクワを訪問してプーチン大統領と会談した後に「中国とロシアは、協力して多極型世界を確立し、国際政治における国家関係の民主化を進めていくべきだという考えで一致した」と述べた。
中国はここにきて、経済面での米国依存と対米従属をやめる方向に急速に動き出したとも指摘されている。
今後、米国が人民元を切り上げない中国を制裁し、中国が米国に報復する展開がありそうだが、これは、中国を多極化推進の方に押しやる隠れ多極主義的な米国の戦略である。
中国が人民元の対ドル為替を切り上げると、世界から中国への投機資金の流入が急増し、中国潰しを目的としたバブル膨張が画策されるかもしれない。
米国債の危機が高じたら、中国はインフレ回避のため人民元を切り上げねばならなくなるが、そのタイミングが重要になる。
EUと中国が大した危機にならないまま米英が財政破綻していけば、世界の覇権多極化は早く進展する。
以上転載終了・・・・・・・・・・・・・・・
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